情報漏洩発生!「初動72時間」で問われる緊急コールセンター立ち上げのポイント

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執筆者船井総研 プロシード事業部
コラムテーマ応対品質
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近年、AIを悪用したサイバー攻撃や不正アクセスの高度化により、企業の個人情報漏洩事故が後を絶ちません。厳格なセキュリティ対策を講じている大手企業でも例外ではなく、「自社だけは大丈夫」と言い切れる企業はもはや存在しないといえます。


しかし、事故そのものと同じくらい企業の信用を左右するのが、発覚後の「初動対応」です。とりわけ、公表直後から殺到するお客様からの問い合わせにどう応えるかが、その後の評価を大きく分けます。


本コラムでは、情報漏洩発生後の「初動72時間」に企業が直面する課題と、その受け皿となる「緊急コールセンター」を立ち上げる際のポイントを、コンタクトセンター支援の視点から解説します。


情報漏洩対応の成否は「初動72時間」で決まる

公表後の最初の72時間は、企業の姿勢が最も注目される時間帯です。報道やSNSで事故が広がると、お客様は「自分の情報は漏れたのか」「何をすればよいのか」を確かめようと、一斉に企業へ問い合わせます。
このとき「電話がつながらない」「担当者によって説明が違う」といった状況が起きると、不満はすぐにSNSで拡散されます。事故そのもの以上に「お客様に向き合わない企業」という印象が残り、信用の失墜につながる、いわゆる“二次炎上”です。


また、個人情報保護法では、一定の漏えい等が発生した場合に、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務付けられています。通知を受けた方々からの問い合わせが短期間に集中することも、あらかじめ想定しておく必要があります。


つまり、情報漏洩対応では「公表」と「問い合わせ窓口の開設」を同時に行うことが鉄則です。そして、その窓口として機能するのが、有事に限定して開設する緊急コールセンターです。


初動72時間に企業が直面する「3つの限界」

多くの企業は、平時の問い合わせ量を前提に窓口を設計しています。そのため有事には、次の3つの限界が同時に表面化します。


図1:有事直後に起きる3つの限界

 

限界① 要員・インフラ手配の限界

公表直後から入電は急増しますが、自社のリソースや既存の委託先だけでは、必要なオペレーター数や回線数を即座に動員できません。結果として窓口はパンクし、「つながらない」状態が続きます。

限界② 要件定義・応対設計の限界

事実関係が確定していない混乱期には、法務・広報・現場など関係各所との調整が難航します。お詫びの一次回答スクリプトやFAQの標準化が進まず、現場への展開が後手に回ります。

限界③ 社内体制の疲弊と二次炎上・ガバナンス低下

社員が受電対応に追われることで、通常業務が停止します。さらに、不慣れな応対や不適切なデータ管理が、SNSでの二次炎上やさらなる情報漏洩のリスクを引き起こします。

 

これら3つの限界は、平時の体制の延長線上では解決できません。だからこそ、有事専用の緊急コールセンターを、外部の力も借りて立ち上げることが現実的な選択肢となります。


緊急コールセンター立ち上げで押さえるべき5つのポイント

緊急コールセンターは、平時のコールセンターとは求められる要件が大きく異なります。外部パートナーに委託する場合も含め、次の5つを押さえておくことが重要です。


① 「公表と同時」に受電を開始できるか
最も重要なのはスピードです。要件が固まりきっていない段階でも、緊急ヒアリングから暫定スクリプトの作成、回線・席数の確保、オペレーター研修を経て一次受電開始までを、最短即日で進められる体制が求められます。

 

図2:緊急コールセンター立ち上げタイムライン(例)


② 入電の急増に合わせて席数を拡張できるか
有事の入電量は事前に読めません。想定を上回ったときに即日で席数や回線を増やせるか、あふれ呼への対策があるかを確認しておきましょう。拠点が全国に分散していれば、災害や障害への備え(BCP)にもなります。

③ スクリプト・FAQ作成と研修まで任せられるか
情報が錯綜する中で、自社だけで想定問答を完成させるのは困難です。過去の事例をもとに一次回答用スクリプトを作成し、短時間でオペレーターを研修できるパートナーであれば、社内の負担を大きく減らせます。


④ 二次漏洩を防ぐセキュリティと応対品質を担保できるか
緊急コールセンターでは、お客様の個人情報を扱います。PマークやISMS認証、物理的なセキュリティに加え、クレーム対応のノウハウや品質モニタリングの仕組みがあるかどうかが、二次炎上を防ぐ鍵になります。


⑤ 費用体系が明確で、すぐに見積もりが出せるか
有事対応は期間が読めないため、「基本料金+席数+通話従量」など費用の考え方が明確であることも重要です。緊急時にこそ、概算を即座に提示できる緊急コールセンターの委託先を選ぶことが、意思決定のスピードにもつながります。


「事故が起きてから」では遅い。平時にできる備え


緊急コールセンターの立ち上げを、事故が起きてから一から検討していては間に合いません。平時のうちに、次の準備を進めておくことをおすすめします。


・    有事の問い合わせ窓口を、どの規模・どの受付時間で開設するかを想定しておく
・    緊急時に依頼できる委託先・パートナーを決め、連絡経路を確認しておく
・    お詫び文や想定問答(FAQ)のひな型を用意しておく
・    法務・広報・現場の役割分担と、社内の意思決定フローを整理しておく


これらを事前に整えておくだけで、有事の初動は大きく変わります。「いざという時にどこへ連絡すればよいか」が決まっているだけでも、公表から窓口開設までの時間を大幅に短縮できます。


まとめ:公表と同時に窓口を開ける体制を


情報漏洩のリスクをゼロにすることはできません。だからこそ、事故発生後の初動72時間でお客様の不安に誠実に応えられるかが、企業の信用を左右します。


船井総合研究所 プロシード事業部では、30年以上にわたるコンタクトセンター支援の知見と、パートナーであるICVコンサルティングのインフラ・運用力を組み合わせ、緊急コールセンターの立ち上げを設計から運用まで一気通貫で支援しています。要件が固まっていない段階でも最短即日で受電を開始でき、全国10拠点以上の体制で、入電状況に応じて最大1,000席規模まで拡張が可能です。また、世界標準のコンタクトセンター規格COPCに基づく品質管理で、有事の応対品質も担保します。


支援内容や立ち上げタイムラインをまとめたサービス企画書をご用意しています。有事への備えとして、ぜひ平時のうちにご確認ください。



 

本件に関するお問い合わせはこちらよりお願いいたします。


最後までお読みいただきありがとうございました。


執筆者 : 船井総研 プロシード事業部

船井総研のプロシード事業部は、コールセンターおよびCX(顧客体験)マネジメントに特化した経営コンサルティングを行っております。グローバル基準の評価手法や豊富な改善ノウハウを武器に、企業の顧客エンゲージメント向上と業務効率化を支援いたします。コンタクトセンターの運営や顧客満足度に関するお悩みを幅広く解決いたしますので、是非お気軽にご相談ください。